1年目にやることは、開業届・帳簿の形を決める・領収書を残すの3つです。確定申告の時期に慌てるのは、記録を後回しにしたときです。
セラピストとして開業し、何を残せばいいか分からないまま1年が過ぎ、年明けに領収書の山と向き合う。この形は、最初に決めておけば避けられます。
MIKATA編集部がセラピストや個人で活動する方の相談を整理すると、困っているのは制度の理解より、記録が残っていないことでした。何を経費にできるかは調べれば分かりますが、領収書がなければ計上できません。先にやるのは、勉強より仕組みづくりです。
最初に決める3つ
- 開業届を出す:税務署に提出する
- 帳簿の形を決める:手書き・表計算・会計サービス
- 領収書の残し方を決める:保管場所と分類
3番目を先に決めてください。使ったその日に入れる場所がないと、領収書は散らばります。
箱を1つ置くだけでも構いません。その場で入れる場所があるかどうかが分かれ目です。
財布に溜めると、必ず紛れます。
帰宅したその日に入れる形にしてください。
習慣にするまでが、いちばん難しい部分です。
最初の3か月を越えれば、自然に続きます。
そこまでを乗り切る形にしてください。
最初は簡単な形で構いません。
慣れてから細かくすれば足ります。
| 決めていない場合 | 決めてある場合 |
|---|---|
| 年末に領収書を探す | 月ごとにまとまっている |
| 何が経費か分からない | 分類済みで判断が済んでいる |
| 数十時間かかる | 月30分で済む |
| 申告直前に焦る | 期限前に終わる |
開業届の時期
提出の期限や扱いは状況で変わります。この記事では一律の手順を示しません。所轄の税務署か、税理士に確認してください。
窓口では、初めての人向けの説明もしています。調べて分からないことは、聞いたほうが早く済みます。
無料で相談できる窓口もあります。
時期によっては混み合うため、早めに行ってください。
開業した年の早い時期がおすすめです。
疑問が少ないうちに確認しておけます。
あとから聞くより、判断が早くなります。
事業用の口座を分ける
最初にやっておくと、記録の手間が大きく減ります。生活費と混ざっていると、1件ずつ仕分ける作業が発生します。
最初に分けておけば、その作業が要りません。
口座を分けるだけで、記録の質が変わります。
カードも分けておくと、さらに楽になります。
明細がそのまま記録として使えます。
入力の手間も減ります。

記録の残し方
確定申告のために1年分をまとめて処理しようとすると、数十時間かかることがあります。その時期に施術や相談の予約も入っているため、どちらも中途半端になります。月に1回30分の作業に分けておけば、年間でも6時間ほどで済みます。
▼ 毎月やること(30分)
- □ その月の売上を記録する
- □ 領収書を月ごとにまとめる
- □ 経費の分類を入れる
- □ 現金とカードの記録を照合する
- □ 分からないものに印をつけておく
5番目が効きます。判断に迷うものを後回しにせず、印だけつけておけば、まとめて確認できます。
後回しにすると、何に使ったか思い出せなくなります。
その月のうちに処理してください。
記憶が残っているうちが、いちばん早く済みます。
領収書は撮っておく
紙は劣化し、感熱紙は文字が消えます。受け取ったその場で撮影して月ごとのフォルダに入れておくと、探す手間がなくなります。
分類は細かくしすぎない
最初から細かく分けると続きません。材料・場所・通信・学び・広告・移動。この程度から始めて、必要になったら足してください。
細かい分類は、必要になってからで足ります。
続けられる粗さから始めてください。
完璧な分類より、続くことが優先です。
止まってしまえば、意味がありません。
続く形を優先してください。
何が経費になるか
セラピストの場合、業種と使い方によって扱いが変わります。
- 施術に使う材料・消耗品
- 場所代(自宅の場合は使用割合の考え方がある)
- 通信費(同上)
- 学び直しの費用
- 掲載や広告の費用
- 移動にかかる費用
自宅で開業している場合の扱いは、個別の事情で変わります。この記事では割合や基準を示しません。税務署か税理士に確認してください。
判断に迷うものは、領収書を残したうえで印をつけ、確認してから決めれば足ります。
印をつけておけば、まとめて聞くこともできます。
1件ずつ調べるより早く済みます。
同じ質問がまとまっていることもあります。

申告までの流れ
▼ 1年の流れ
- 開業したら、開業届を出す
- 帳簿と領収書の形を決める
- 毎月30分、記録をまとめる
- 年末に、1年分を確認する
- 申告の時期に提出する
3番目を飛ばすと、4番目が数十時間になります。月ごとにまとめておけば、年末は確認だけで済みます。
その差が、申告時期の負担を決めます。
年末に数十時間か、月30分か。
同じ作業量でも、分けるだけで負担が違います。
集中する時期をずらせるためです。
繁忙期と重ならずに済みます。
申告の時期に予約を減らさずに済みます。
会計サービスを使う場合も、領収書を入れる作業は自分でやることになります。月1回の習慣にしてください。
月末か月初、決まった日に入れておくと続きます。
予定に入れないと、たいてい飛びます。
繰り返しの予定として登録してください。
自動で通知が来る形にしておくと確実です。
集客や運営の整え方についてLINEで配信しています。
税理士に頼むかどうか
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 売上が小さく、取引も少ない | 自分で処理できることが多い |
| 記録の時間が取れない | 相談する価値がある |
| 判断に迷う経費が多い | 一度相談する |
| 事業が広がってきた | 継続で依頼を検討 |
年に1回だけ相談する形もあります。全部を任せなくても、判断に迷う部分だけ確認できます。
全部を任せる必要はありません。
費用は依頼内容と規模で変わります。この記事では相場を示しません。検証できる統計を持っていないためです。
依頼する場合は、何をどこまで任せるかを先に決めてください。

よくある落とし穴
- 事業とそれ以外の支出が同じ口座に混ざっている
- 現金払いの記録が残っていない
- 感熱紙の領収書が消えている
- 年をまたぐ支払いの扱いを決めていない
- 分からないまま自己判断で処理している
1番目は最初に分けてください。事業用の口座を1つ用意するだけで、記録の手間が大きく減ります。
5番目については、分からないことを分からないまま処理しないでください。税務署の窓口でも相談できます。
自己判断で処理すると、あとで修正が必要になります。
最初に確認するほうが、結果として早く済みます。
MIKATAでは、施術や相談を提供する方の掲載を扱っています。運営の負担を減らして、本来の仕事に時間を使える形を目指しています。
記録を後回しにすると、施術や相談の時間を削ることになります。月30分の習慣を、いまから作ってください。
確定申告は、年に1回の作業に見えて実際は毎月の積み重ねです。形を決めておけば、負担はかなり小さくなります。
1年目のうちに形を作れば、2年目以降はそのまま回せます。最初の設計だけ、時間をかけてください。
あとから作り直すより、最初に決めておくほうが手間が小さくて済みます。
2年目以降は、同じ形を繰り返すだけになります。1年目の設計が、その後を決めます。
面倒に見える作業ですが、最初に決めてしまえば以降は楽になります。そこだけ、時間を取ってください。
箱を1つ用意して、口座を分けて、月の予定に30分入れる。この3つで、1年目の準備は終わります。
あとは、月に1回まとめるだけです。
年末に慌てる形から、抜けられます。
1年目のうちに、その形を作ってください。


よくある質問(FAQ)
Q1. 1年目に何をすればいいですか?
A. 開業届を出し、帳簿の形を決め、領収書の残し方を決めてください。特に3番目を先に決めないと、領収書が散らばります。
Q2. 記録はどのくらいの頻度でやりますか?
A. 月に1回30分で足ります。1年分をまとめて処理すると数十時間かかります。
Q3. 何が経費になりますか?
A. 業種と使い方で変わります。特に自宅開業の場合の扱いは個別の事情によります。領収書を残したうえで、税務署か税理士に確認してください。
Q4. 税理士に頼むべきですか?
A. 全部を任せなくても、年に1回だけ相談する形もあります。判断に迷う部分だけ確認できます。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
