肩書きは職種名を名乗るより、誰の何を扱うかを一言で書くほうが伝わります。覚えてもらえる形にすることが目的です。
名刺を作る段になって、何と書けばいいか分からず止まる。肩書きは、自分を説明する言葉ではなく相手が判断する材料です。
MIKATA編集部が個人で活動する方の名刺を見ていくと、職種名だけが書かれているものが大半でした。「カウンセラー」「セラピスト」だけでは、何を扱う人かが分かりません。渡された側は、必要になったときに思い出せません。
職種名だけにしない
| 書き方 | 渡された側に起きること |
|---|---|
| カウンセラー | 何を扱うか分からない |
| 心理カウンセラー | 分野は分かるが場面が不明 |
| 職場の人間関係を扱うカウンセラー | 誰に紹介すればいいか分かる |
| 肩書きが長すぎる | 覚えられない |
覚えられない肩書きは、使われません。
紹介の場面を想像してください。
そこで使える言葉かどうかです。
使われない肩書きは、無いのと同じです。
使われることを前提に選んでください。
紹介が起きるかどうかが変わります。
名刺は、その場で読まれるものではありません。あとで見返したときに、何の人か分かるかどうかで決まります。
その場の会話は、たいてい忘れられます。
残るのは、書かれている言葉だけです。
だから、書き方で決まります。
その1行に、時間をかけてください。
他の情報より、はるかに効きます。
そこで判断されるためです。
経歴より先に読まれます。
順番として、そこが最初です。
3番目が機能します。職種名の前に、扱う場面を足すだけです。
新しい言葉を作る必要はありません。
すでにある言葉の組み合わせで足ります。
対象と場面と職種名です。
この3つを並べるだけで形になります。
凝った表現は要りません。
分かりやすさが優先です。
読んだ瞬間に伝わる形にしてください。
考えさせないことが要点です。
迷わせると、その場で終わります。
長さは20字前後まで
長いほど覚えられません。口に出して言える長さにしてください。紹介する側が言いづらい肩書きは、使われません。
覚えられなければ、名刺は残っていても機能しません。渡した相手の記憶に残る形が、いちばん強い。
紹介は、思い出されることから始まります。
覚えやすさが、そのまま機能になります。
絞ることを恐れない
場面を書くと対象外の人には響きませんが、そもそも全員に響く肩書きはありません。当てはまる人に届くほうが、紹介も申し込みも起きます。
広く見せるほど、誰にも届かなくなります。
絞るほうが、結果として届きます。
必要としている人に、届けばよいのです。
全員に向ける必要はありません。
届く相手を選ぶ作業です。
絞ることは、捨てることではありません。
当てはまる人に、確実に届きます。

決め方の手順
肩書きは、自分を大きく見せるためのものではありません。渡した相手が、誰かに紹介するときに使う言葉です。「肩こりを見てくれる人」と言えるかどうかで、紹介が起きるかどうかが変わります。覚えやすさが、そのまま機能になります。
- 扱う対象を書く(立場・年代)
- 場面を足す(どんなときか)
- 職種名を後ろに置く
- 20字前後にまとめる
- 口に出して言ってみる
5番目を飛ばさないでください。書いて成立しても、言いにくい言葉は紹介に使われません。
声に出して確かめてください。
紹介する側の視点で見てください。
言いにくければ、短くしてください。
短いほうが、記憶に残ります。
20字前後を目安にしてください。
それ以上は、覚えられません。
造語を作らない
独自の名称を作ると、説明が必要になります。作るなら、一般名を必ず併記してください。
資格名を並べない
複数の資格を並べても、何を扱う人かは伝わりません。資格は名刺の裏か、リンク先の紹介ページに書けば足ります。
表面は、扱う内容だけで足ります。
情報を詰め込むほど、読まれません。
必要な項目だけに絞ってください。
名刺に載せる項目
▼ 最低限の項目
- □ 名前(読み方も)
- □ 肩書き(誰の何を扱うか)
- □ 連絡先(1つで足りる)
- □ 受け皿のリンク(料金と進め方が分かる場所)
- □ 対応形式(オンライン/対面)
4番目が抜けやすい。名刺を見て興味を持っても、料金や進め方が分かる場所がなければ申し込めません。
受け皿へのリンクを必ず入れてください。
そこがないと、興味が申し込みに変わりません。
受け皿は、掲載先でも構いません。
自分のサイトがなくても足ります。
連絡先を複数並べる必要はありません。選択肢が増えるほど、どこに連絡すればいいか迷います。
いちばん確実に届く1つに絞ってください。
迷わせないことが優先です。

肩書きと看板を揃える
▼ 同じ言葉を使う場所
- 名刺
- サイトやページの1行目
- 掲載先のプロフィール
- 発信のプロフィール欄
- 自己紹介で口に出すとき
場所によって違う言葉を使わないでください。同じ人だと分かりにくくなり、覚えてもらえません。
変えるときは、全部を同時に変えてください。1か所だけ古い言葉が残ると、見た人が混乱します。
揃えるのは、同じ日にまとめてやってください。
あとで残ると、直し忘れます。
場所を一覧にしておくと確実です。
集客や発信の整え方についてLINEで配信しています。
あとから変えられる
- 3か月ごとに、来た相談の傾向を見る
- 想定と違う相談が多ければ、書き方を寄せる
- 扱っていて疲れる領域が分かったら、外す
- 変えたら、載せている場所を全部揃え直す
変えることは方向転換ではなく調整です。実際に来た相談が、いちばん確かな材料になります。
想定とずれることは、普通にあります。
ずれに気づいたら、寄せてください。
名刺を刷り直す前に、サイトの表記だけ先に変えて反応を見る方法もあります。
刷り直しの費用をかけずに試せます。
この記事では平均の効果を示しません。業種と規模で幅が大きく、検証できる統計を持っていないためです。
自分に来ている相談から判断してください。

表現で気をつけること
肩書きにも、守るべき線があります。
- 資格を持っていないのに、資格名を思わせる表記をしない
- 医療行為と誤解される表現を使わない
- 効果を保証する言葉を肩書きに入れない
- 「日本一」など、根拠を示せない表現を使わない
- 他と比較して優位を主張しない
1番目に注意してください。紛らわしい表記は、あとで信頼を失う原因になります。持っている資格だけを、正確に書いてください。
誤解を招く表記は、避けてください。
MIKATAでは、相談を受ける方の掲載を扱っています。扱う対象と場面を明記して掲載できるようにしているのは、肩書きと同じ言葉で揃えられるようにするためです。
肩書きで止まっているなら、扱う対象と場面を2行書いてください。そこから、20字にまとめるだけです。
肩書きは、名乗るための言葉ではありません。相手が誰かに伝えるときの言葉です。その視点で選べば、迷いません。
自分をどう見せるかではなく、相手がどう伝えるかで考えてください。そこが決まれば、20字にまとまります。
名刺を刷る前に、一度誰かに言ってみてください。伝わらなければ、まだ長いか、曖昧です。
その場で直せば足ります。刷ってから気づくより、確かめてから作るほうが早く済みます。
肩書きが決まると、サイトの1行目も、発信の書き出しも決まります。先に決めておくほど、あとが楽になります。
名刺のためだけの作業ではありません。活動全体の看板を決める作業です。
同じ言葉を、すべての場所で使ってください。揃っているほど、覚えられます。
バラバラだと、同じ人だと分かりません。
揃えるだけで、印象が積み上がります。
手間もかかりません。


よくある質問(FAQ)
Q1. 肩書きが決まりません。
A. 職種名だけにせず、扱う対象と場面を足してください。「職場の人間関係を扱うカウンセラー」のように、20字前後にまとめます。
Q2. 独自の名称を作ってもいいですか?
A. 作るなら、一般名を必ず併記してください。造語だけだと、説明が必要になり覚えられません。
Q3. 名刺に何を載せますか?
A. 名前・肩書き・連絡先1つ・受け皿のリンク・対応形式で足ります。連絡先を複数並べると、どこに連絡すればいいか迷わせます。
Q4. あとから変えてもいいですか?
A. 3か月ごとに来た相談の傾向を見て、寄せていってください。変えたら、載せている場所を全部揃え直します。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
