感謝されないと不安になるのは承認が欲しいからではなく、成果を測る基準を相手の言葉に置いているからです。手応えの測り方を置きます。
コーチとして受けているセッションは続いているのに、よかったという言葉が出てこない。役に立てているのか分からないまま、次の回を迎えている。この記事では、不安が出る仕組みと、手応えの測り方を整理します。
MIKATA編集部に届く個人開業の方からの相談では、この話題は料金や継続の話としてではなく、役に立てているか分からないという形で書かれています。契約は続いていると書き添えられることも多くあります。
不安が出る仕組み

承認欲求ではなく、測る基準が相手の言葉にあります。
基準を相手の言葉に置いている
よかったと言われたかどうかで手応えを測ると、こちらでは判断できません。相手の性格やその日の状態で変わるため、毎回確かめ直すことになります。測る場所がずれています。コーチの側で基準を持てます。
感謝は終結に偏る
編集部の聞き取りでは、感謝の言葉が出るのは終結の場面に偏っており、継続中はほとんど出ないという回答が目立ちました。途中で出ないのは普通のことです。評価とは別の話です。
変化はゆっくり出る
行動が変わるまでには時間がかかります。その間は見える成果がありません。焦る時期が必ず来ます。そこで急がせないことです。
相手は言葉にしない
役に立っていても口に出さない人がいます。言わない理由は満足度とは限りません。性格の差もあります。
一人で確かめる場が無い
組織にいれば同僚の目が入ります。個人で活動していると自分の評価だけが残ります。外の目が要ります。
収入と混ざる
継続がそのまま収入になるため、手応えの不安と経営の不安が同時に出ます。分けて扱ってください。
MIKATA編集部に届く個人開業の方からの相談では、この話題は料金や継続の話としてではなく、役に立てているか分からないという形で書かれています。契約は続いていると書き添えられることも多くあります。
そのままにすると起きること
セッションの進め方が変わります。
成果を急がせる
手応えが欲しくなると、相手の速さより早く進めたくなります。相手は追われた形になります。成果は遅れて出ます。
話しすぎる
役に立とうとしてこちらが話す量が増えます。相手が考える時間が減ります。質も落ちます。
感謝を引き出そうとする
どうでしたかと何度も聞くと、相手は気を遣って答えるようになります。正確な反応が取れなくなります。聞き方を変えられます。
準備が長くなる
不安から準備に時間をかけると、一本あたりの負担が増えます。続けにくくなります。準備の長さは質と比例しません。
続けるか迷い始める
手応えが無いまま続くと、この仕事が向いていないのではと考えます。判断の時期をずらしてください。
自分を責める
感謝されないのは力不足だという見方になります。責めても手応えは出ません。変えるのは測り方です。
編集部で、個人で活動している方に手応えの確かめ方を聞きました。感謝の言葉を目安にしていた場合より、行動が変わったかを記録していた場合のほうが手応えが分かるという回答が多く集まりました。
手応えの測り方の手順

言葉を待つのをやめて、行動を記録します。
行動の変化を記録する
聞き取りでも感謝の言葉を目安にしていた場合より行動が変わったかを記録していた場合のほうが手応えが分かるという回答が多く集まりました。言葉より行動です。
初回の状態を残す
最初に何ができていなかったかを書いておくと、あとで比べられます。記憶では比べられません。一行で十分です。
小さい変化を数える
目標の達成ではなく、途中の行動を数えます。一度でもやってみたかどうかで十分です。達成は先で構いません。
手応えの測り方の手順
- 初回の状態を書いて残す
- 行動が変わったかを毎回記録する
- 小さい変化を数える
- 感謝の言葉は目安にしない
- 半年単位で並べて見る
感謝の言葉を目安にしない
継続中はほとんど出ません。出ないことを評価として読まないでください。出たら受け取れば足ります。
半年単位で見る
週ごとでは変化が見えません。半年分を並べると動いた部分が分かります。短い期間では見えません。
相手に確かめてよい
どうでしたか、ではなく何が変わりましたか、と聞くと行動の話が返ってきます。感想では測れません。
場面ごとの見方

経過によって見る場所が変わります。
始めたばかりのとき
変化はまだ出ません。話す量が増えたかどうかで十分です。行動はまだ先です。
中盤
行動が少しずつ動く時期です。やってみた回数を数えてください。結果は問いません。
停滞しているとき
動かない時期は必ずあります。その時期に続いていること自体が手応えです。止める理由が無いということです。
終結が近いとき
感謝の言葉が出やすい時期です。ここで初めて聞けることもあります。それまでは待たなくて構いません。
相手が無口なとき
言葉が少ない相手では行動の記録が唯一の手がかりになります。言葉を求めないでください。
契約が続いているとき
続いていること自体が一つの答えです。役に立っていなければ止まります。続いている事実を数えてください。
| 測り方 | 内容 | 手応えの見え方 |
|---|---|---|
| 感謝の言葉を目安にする | よかったと言われたか見る | 継続中はほとんど出ない |
| 行動の変化を記録する | やってみた回数を数える | 手応えが分かる回答が多い |
| 半年単位で並べる | 初回の状態と比べる | 動いた部分が見える |
続けるための置き方
記録を始めたあとの決め事です。
記録を短くする
一回につき一行で十分です。長いと続きません。続くほうが役に立ちます。
自分の評価を分ける
セッションの質と相手の成果は別のものです。混ぜると判断ができません。自分の進め方は別に振り返ります。
相手に見せる
記録を相手と共有すると、本人も変化に気づきます。言葉が出やすくなります。
外の目を持つ
同業の人やスーパービジョンで自分の進め方を確かめられます。一人のコーチで抱えないでください。
手応えが無い時期があってよい
動かない時期は必ず来ます。その一時期で決めないでください。
感謝を求めてよい
言われたい気持ち自体は自然です。測る基準にしないだけです。求めること自体は問題ありません。
▼ 手応えを測るときの確認
- □ 初回の状態を書いて残した
- □ 行動が変わったかを毎回記録している
- □ 小さい変化を数えている
- □ 感謝の言葉を目安にしていない
- □ 半年単位で並べて見ている
判断に迷うときは

手順に当てはまらない場合があります。
医療の領域が見えるとき
眠れない日が続いている、食事が取れていない、死にたい気持ちが語られる。そうした内容が出たときはセッションを進めず、医療機関や公的な相談窓口へつないでください。
相手から不満が出たとき
実際に指摘があった場合は手応えの話ではありません。何が合わないかを具体的に聞いてください。
こちらが疲れているとき
自分の状態が落ちている時期は手応えも感じにくくなります。本数を落としてください。
収入が止まっているとき
生活に関わる場合は、手応えの話とは分けて先に手を打ってください。
窓口を先に調べておく
同業の集まりやスーパービジョンの窓口は、落ち着いている日に調べておくと使いやすくなります。
感謝されなくてよい
言葉をもらうことが目的ではありません。行動が変わっていれば十分です。
同じ聞き取りで、感謝の言葉の出方も尋ねました。言葉が出るのは終結の場面に偏っており、継続中はほとんど出ないという回答が目立ちました。

個人で続ける人の集客と運営を、無理のない形でお届けしています。
よくある質問(FAQ)
Q1. クライアントに感謝されないと不安になるのはなぜですか。
A. よかったと言われたかどうかで手応えを測ると、こちらでは判断できません。相手の性格やその日の状態で変わるため、毎回確かめ直すことになります。
Q2. 感謝の言葉はいつ出ますか。
A. 編集部の聞き取りでは、感謝の言葉が出るのは終結の場面に偏っており、継続中はほとんど出ないという回答が目立ちました。途中で出ないのは普通のことです。
Q3. 何で測ればよいですか。
A. 同じ聞き取りでは、感謝の言葉を目安にしていた場合より、行動が変わったかを記録していた場合のほうが手応えが分かるという回答が多く集まりました。
Q4. 相手に聞いてもよいですか。
A. どうでしたか、ではなく、何が変わりましたか、と聞くと行動の話が返ってきます。記録を相手と共有すると、本人も変化に気づきます。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
