相談者の話は事実ではなく、その人から見えている景色として受け取ります。聞き方の線を置きます。
聞いた話をそのまま前提にすると、あとで事実が違っていたときに見立てごと崩れる。かといって疑いながら聞くと話してもらえない。この記事では、話の受け取り方と、前提の置き方を整理します。
MIKATA編集部に届く占い師からの相談では、この場面について「話が食い違った」という書き方が出てきます。嘘をつかれたというより、相手から見えている範囲が限られていた、という形が多いところです。
話を前提にするときに起きること

相談者の話はその人から見えた範囲でできています。
見えている範囲には限りがある
相手の気持ちやその場にいなかった場面は、相談者にも分かりません。推測で埋めた部分が事実として語られることがあります。嘘とは別のことです。誰が話しても同じように起きます。
困っている人ほど整理できていない
動揺しているときは順番も前後します。起きた出来事と感じたことが混ざったまま出てきます。整理はこちらの役目です。
望む答えに寄せて話す
こう言ってほしい、という気持ちがあると、そちらに合う部分を多く話すことになります。
こちらが確かめていない
聞いた内容をそのまま受け取ると、どこまでが確かめた話かが分からないまま進みます。
時間が足りない
限られた時間で結果まで届けようとすると、確かめる一手が省かれます。
食い違ったときに戻れない
前提が崩れたときにどこから直せばよいかが分からないと、その回が止まってしまいます。
こちらの見立てに引っ張られる
先に浮かんだ見立てに合う話だけを拾っていくと、合わない部分が見えなくなります。
前提を伝えていない
何をもとに見立てたかを伝えずに結果だけ渡すと、相談者はすべてが分かった上での答えだと受け取ります。違っていたときに戻れません。
相手の言葉を言い換えすぎる
分かりやすくまとめると、こちらの解釈が混ざります。元の言葉から離れていきます。
聞いた話を分けて置く

同じ話の中に違う種類が混ざっています。
確かめられる事実
日付、回数、実際に言われた言葉。ここは本人が確かめられる部分です。
相談者の受け取り
相手がどう思っているか、なぜそうしたか。ここは推測が含まれます。
| 話の内容 | 種類 | 扱い方 |
|---|---|---|
| いつ何があったか | 事実 | 前提にしてよい |
| 実際に言われた言葉 | 事実 | 前提にしてよい |
| 相手はこう思っている | 推測 | そう感じていると置く |
| たぶんこうなる | 予想 | 前提にしない |
| 周りから聞いた話 | 伝聞 | 出どころを聞く |
| 前もそうだった | 記憶 | 回数だけ確かめる |
推測は推測として置く
否定せずに、そう感じているという事実として受け取ります。扱いを変えるだけで見立てが崩れにくくなります。
予想は前提にしない
これからこうなる、という相談者の予想は見立ての材料にはなりません。そう思っている、という部分だけ受け取ります。
伝聞は出どころを聞く
誰から聞いた話かを一度確かめると、確からしさが分かります。本人が見た話かそうでないかで扱いが変わります。
聞き方の手順

疑わずに確かめる形を作ります。
編集部で、鑑定の進め方を書き出して比べました。聞いた内容をそのまま前提にした流れと、どこまで確かめた話かを一度聞いてから進めた流れを並べると、途中で前提が崩れにくかったのは確かめてから進めた側でした。聞き方の一手が差になっていました。
話を受け取るときの手順
- まず最後まで聞く
- そのあとで、いつ何があったかを短く確かめる
- 相手の気持ちの部分は、そう感じたと置き換える
- 伝聞は出どころを一度聞く
- 見立てを伝えるときに、前提を一言添える
- 食い違ったら、前提から戻る
最後まで聞いてから確かめる
途中で確かめると話の流れが切れます。一度受け取ってから順番を整える形にすると、話す側も止められた感じが残りません。
事実の確認は短く
それはいつ頃ですか、何回くらいですか。短い問いなら疑われている感じが出ません。
前提を一言添えて伝える
お聞きした範囲では、と一言置いてから見立てを伝えると、あとで事実が違っても戻る場所ができます。
食い違ったら前提に戻る
違うと言われたときに見立てを変えるのではなく、どの前提が違っていたかを一緒に探します。
分からない部分は残しておく
聞いてもはっきりしない部分は、分からないまま置いて構いません。埋めようとすると推測が入ります。
言い換えは最小限にする
相手の言葉をそのまま使うと、解釈が混ざりません。記録にも元の言葉で残します。
記録して前提を残す

何を前提にしたかが残っていると戻れます。
▼ 鑑定前後のチェック
- □ 最後まで聞いてから確かめた
- □ 事実の確認を短く入れた
- □ 推測は推測として置いた
- □ 伝聞の出どころを聞いた
- □ 前提を一言添えて伝えた
- □ 前提を記録に残した
前提を記録に書く
どの話をもとに見立てたかを書いておくと、次の回で確かめ直せます。
食い違った回を残す
前提が崩れた回を記録しておくと、どの種類の話で起きやすいかが分かります。
相手の言葉をそのまま残す
言い換えた記録はあとから読むとこちらの解釈になっています。元の言葉で残します。
次回に確かめることを書く
その回ではっきりしなかった部分を書いておくと、次に聞く順番が決まります。
確かめた項目を数える
どれくらい確認を入れたかを見ておくと、省きすぎていないかが分かります。
かえって話が止まる聞き方

確かめ方を間違えると話せなくなります。
疑うように聞く
本当ですか、という形で確かめると、相手は責められた形になります。そのあとの話が出てこなくなります。
途中で何度も止める
確認を挟みすぎると、話の流れがそのたびに切れます。受け取ってからまとめて確かめます。
聞いた話を全部前提にする
確かめずに進めると、食い違ったときに見立てごと崩れます。
相手の推測を事実として扱う
相手はこう思っている、という部分をそのまま前提にすると、見立てがそこに引っ張られます。
矛盾を指摘する
さっきと違いますね、と伝えると相手は身構えます。整理されていないだけのことが多いところです。
相手の言葉を言い換えて返す
つまりこういうことですね、とまとめると、相談者は違っていてもそうですと答えがちです。元の言葉で確かめます。
見立てに合う話だけ拾う
先に浮かんだ形に合う部分だけを聞いていると、外れたときに気づけません。
範囲を超える相談への向き合い方
話の中身が鑑定の外に出ることがあります。
生活に支障が出ているとき
眠れない、働けない、強い落ち込みが続いている。そうした話が出たときは、鑑定で抱えず、医療機関や自治体の相談窓口を案内してください。
安全に関わる話が出たとき
暴力や金銭の被害が疑われる話が出たときは、見立てより先に相談できる窓口を案内します。
案内の言い方を用意しておく
突然伝えると断られた形になります。あわせて相談できる場所がある、という並べる言い方を用意しておきます。
扱う範囲を先に伝えておく
何を見て何を見ないかを始める前に伝えておくと、その場で線を引かずに済みます。
自分の相談先も持っておく
判断に迷う話が続くと一人では抱えきれません。同業の場や利害のない相手に話せる場所を持っておいてください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 相談者の話はどこまで前提にしていいですか。
A. いつ何があったか、実際に言われた言葉といった確かめられる部分は前提にできます。相手がどう思っているかという推測の部分は、そう感じているという事実として置いてください。
Q2. 話が食い違ったときはどうすればいいですか。
A. 見立てを変えるのではなく、どの前提が違っていたかを一緒に探してください。「お聞きした範囲では」と一言置いてから伝えておくと、戻る場所ができます。
Q3. 確かめると疑っているように見えませんか。
A. 途中で止めずに最後まで聞いてから、「それはいつ頃ですか」など短く確かめると疑われている感じが出ません。編集部で比べたところ、前提が崩れにくかったのは確かめてから進めた側でした。
Q4. 矛盾を指摘してもいいですか。
A. 「さっきと違いますね」と伝えると相手は身構えます。動揺しているときは順番も前後するので、整理されていないだけのことが多いところです。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
