片づかないのは収納が足りないからではなく、入れる場所を増やすと物も増えるからです。収納を増やさない見直しの手順を置きます。
片づけようとして収納用品を買い、その中もいっぱいになった。入れ物は増えたのに部屋は片づいていない。この記事では、増やすと片づかない仕組みと、見直しの手順を整理します。
MIKATA編集部に届く相談では、この話題は散らかっているという訴えとしてではなく、収納を足しても変わらないという形で書かれています。買い足した回数が書き添えられることもあります。
増やすと片づかない仕組み

収納の量ではなく、入る場所があると物が増えます。
空いた場所は埋まる
収納を足すと空いた場所ができます。捨てる判断を先送りできるため、迷った物がそこに入ります。結果として物の総量は減りません。入れ物が増えただけになります。減らす手順が先に要ります。買い足しはあとです。
見えない物は忘れる
しまい込むと持っていること自体を忘れます。同じ物をまた買い、さらに置き場所が要ります。悪循環になります。見える位置に置いてください。
収納用品も物になる
箱やケースそのものが場所を取ります。使わなくなったときに捨てにくい物が一つ増えます。買う前に確かめてください。
毎日使う場所から崩れる
編集部の記録では、奥にしまってある場所より毎日開ける引き出しを見直した回のほうがその後の散らかり方が小さくなりました。奥はあとで構いません。
片づけの前に買ってしまう
片づけを始めるときにまず収納用品を買いに行くと、サイズも数も分からないまま増えます。順番が逆になっています。
戻す場所が遠い
しまう場所が使う場所から遠いと戻しません。出したままの物が床に残ります。距離を縮めてください。
MIKATA編集部に届く相談では、この話題は散らかっているという訴えとしてではなく、収納を足しても変わらないという形で書かれています。買い足した回数が書き添えられることもあります。
そのままにすると起きること
片づけ以外のところに影響が出ます。
探す時間が増える
どこに入れたかが分からなくなると、毎回探すことになります。一日に何度も起きます。積み上がると大きな時間です。
買い直しが増える
持っている物を忘れると同じ物を買います。お金も場所も余計にかかります。二重に損をします。
床に物が出る
戻す場所が埋まっていると、とりあえず床に置くことになります。掃除も止まります。床が埋まると手が出ません。
片づけが大仕事になる
量が増えるほど始めるまでの気力が要ります。手をつけられない期間が長くなります。小さく始めるほうが早く済みます。
家が休む場所にならない
視界に物が多いと落ち着きません。座っていても気になります。休んでいる時間にも力を使います。
自分を責める
片づけられない人だとまとめてしまいます。責めても物は減りません。変えるのは手順のほうです。
編集部で、二つの形を四週間比べました。収納用品を買い足した週と、いまある収納の中身だけを見直した週では、後者のほうが床に出ている物の数が少なくなりました。
収納を増やさない見直しの手順

買い足すのをやめて、いまある中身を見直します。
毎日開ける場所から始める
記録では毎日開ける引き出しを見直した回のほうがその後の散らかり方が小さくなりました。奥からは始めません。効きが違います。
全部出して数える
中身を一度全部出します。数を見ないと多いかどうかが分かりません。数えるだけで判断が変わります。
使っている物だけ戻す
この一年で使った物だけを戻します。迷った物は別の袋にまとめてください。その場で決めません。
収納を増やさない見直しの手順
- 毎日開ける場所を一つ選ぶ
- 中身を全部出して数える
- この一年で使った物だけ戻す
- 迷った物は別の袋にまとめる
- 一か月後に袋の中を見る
迷った物は保留にする
その場で捨てる判断をしなくて構いません。一か月後に見返すと決めやすくなります。使わなかった事実が残ります。
空いた場所を埋めない
減った分だけ空きます。そこに別の物を入れないでください。空きは余裕です。
収納用品は最後に考える
見直したあとに足りなければ買います。先に買うとサイズが合いません。要らないこともあります。
場所ごとの見直し方

場所によって見る点が違います。
玄関
靴の数を数えてください。一年履いていない靴が場所を占めています。数の上限を決められます。
台所
使う頻度で位置を変えます。毎日使う物を手前に置くだけで戻しやすくなります。捨てなくても変わります。
洗面所
使いかけの物が溜まりやすい場所です。同じ種類を一つにまとめてください。使い切ってから買います。
衣類
掛ける場所の幅で上限を決めます。増やすときは一つ手放します。幅が基準になります。
書類
入れる箱を一つに決めます。溢れた時点で見直す合図になります。日付を決めなくて済みます。
思い出の物
減らす対象にしないでください。量の上限だけ決めておきます。中身は選ばなくて構いません。
| やり方 | 内容 | 結果 |
|---|---|---|
| 収納用品を買い足す | 入れ物を増やして収める | 床の物が減りにくい |
| 中身を見直す | 全部出して使う物だけ戻す | 床の物が少なくなった |
| 毎日開ける場所から | 引き出し一つから始める | その後散らかりにくい |
続けるための置き方
一か所終えたあとの決め方です。
一日一か所にする
家全体を一度にやると続きません。引き出し一つで十分です。続くほうが早く終わります。
上限を決める
この箱に入る分まで、と決めておくと増えたときに気づけます。溢れたら見直します。
買う前に置き場所を決める
新しく買う物はどこに入れるかを先に決めます。決まらない物は買いません。置き場所が条件になります。
保留の袋を見返す
一か月後に開けてみると、使わなかった物がはっきりします。迷いが減ります。
できない日があってよい
動けない日はあります。その一日でやめないでください。翌日戻れば続いています。
見た目を目標にしない
写真のような部屋にする必要はありません。戻せていれば十分です。見た目はあとから付いてきます。
▼ 見直すときの確認
- □ 毎日開ける場所から始めている
- □ 中身を全部出して数えた
- □ この一年で使った物だけ戻している
- □ 迷った物は別の袋にまとめた
- □ 空いた場所を埋めていない
それでも片づかないときは

手順を試しても進まない場合があります。
生活に影響が出ているとき
床が見えない状態が続いている、食事や入浴もできていない、に家を見せられない状態が長く続いている。そうした状態が続くときは、片づけの工夫だけで抱えず医療機関や相談窓口を使ってください。
量が多すぎるとき
一人で扱える量を超えている場合は、片づけの支援や回収の仕組みを使ってください。
手放せないとき
捨てることに強い抵抗が出る場合は、量の問題ではなくその抵抗のほうを扱ってください。
責める言葉が強いとき
片づけられない自分を責める言葉がきついときは、その言葉のほうを先に扱ってください。
窓口を先に調べておく
自治体の粗大ごみの窓口や生活支援の制度は、落ち着いている日に調べておくと使いやすくなります。
全部やらなくてよい
家全体を片づける必要はありません。増えなくなれば十分です。
同じ記録で、見直した場所も書き出しました。奥にしまってある場所より、毎日開ける引き出しを見直した回のほうがその後の散らかり方が小さくなりました。

暮らしの整え方を、無理のない形でお届けしています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 収納を増やしても片づかないのはなぜですか。
A. 収納を足すと空いた場所ができます。捨てる判断を先送りできるため迷った物がそこに入り、物の総量は減りません。入れ物が増えただけになります。
Q2. どちらのほうが片づきますか。
A. 編集部で四週間比べたところ、収納用品を買い足した週より、いまある収納の中身だけを見直した週のほうが床に出ている物の数が少なくなりました。
Q3. どこから始めればよいですか。
A. 同じ記録では、奥にしまってある場所より、毎日開ける引き出しを見直した回のほうがその後の散らかり方が小さくなりました。
Q4. 捨てる判断ができません。
A. その場で決めなくて構いません。迷った物は別の袋にまとめ、一か月後に見返すと決めやすくなります。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
