悪い結果は隠すのでも和らげるのでもなく、伝える順番を変えて渡すものです。順番と言い方を整理します。
見えたものをそのまま言えば相手が落ち込む。かといって曖昧にすれば、何のための鑑定か分からなくなる。占い師が悪い結果を伝える場面では、内容そのものより、どの順番でどこまで渡すかで受け取られ方が変わります。この記事では、伝える順番の型と、避けたい言い方、そして扱ってはいけない範囲を整理します。
そのまま伝えるとうまくいかない理由

結果を最初に言い切ると、相談者はその一言で頭がいっぱいになり、そのあとの説明が入りません。内容が正確でも、伝わらなければ役に立ちません。
最初の一言で受け取り方が決まる
冒頭に出た言葉が、その日の鑑定の印象になります。厳しい結論を先に置くと、後半の補足は聞かれないまま終わります。
和らげすぎると何も残らない
逆に、遠回しにして結論をぼかすと、相談者は何を言われたのか分からないまま帰ります。その場は穏やかに終わりますが、持ち帰るものがありません。
不安をあおる形は信頼を失う
悪い結果を強調して、追加の鑑定や物を勧める形は、その場では効いても関係が続きません。相談する側もこの形を警戒しているため、疑いを持たれる原因になります。
MIKATA編集部で占い師向けの発信を読み比べたところ、悪い結果の伝え方について書かれた記事の多くが「そのあと何をするか」に重点を置いていました。結果を柔らかく言い換える技術より、相談者が帰ったあとに動けるかどうかを基準にしている書き手が目立ちます。
伝える順番を四段階に分ける
同じ内容でも、置く順番で受け取られ方が変わります。
| 段階 | 伝えること | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | いま起きている状況の確認 | 認識をそろえる |
| 2 | 見えている厳しい部分 | 事実として渡す |
| 3 | 何がその状況を作っているか | 手がかりを示す |
| 4 | 今日からできること一つ | 持ち帰れる形にする |
状況の確認から始める
いきなり結果を言わず、相談者が話した状況をこちらの言葉で短く返してください。認識がそろったところで結論を置くと、唐突な否定として受け取られません。
三段階目で手がかりを渡す
厳しい状態を伝えたあと、何がその状態を作っているのかを一つ示してください。原因の断定ではなく、「ここが影響していると見ています」という形で構いません。手がかりが一つあると、相談者は考える対象を持って帰れます。
順番は毎回同じにする
その場の雰囲気で順番を変えると、うまくいく回といかない回の差が何によるものか分かりません。四段階を毎回同じ順で使うと、自分の中でも型として定着します。
四段階目を必ず用意する
厳しい内容を伝えたまま終わると、相談者は動けません。小さくてよいので、今日からできることを一つ用意してから二段階目を伝えてください。用意がないまま伝え始めると、着地できなくなります。
言い方の型

同じ内容を渡すにも、言い方で残るものが変わります。
- 断定ではなく、いま見えている状態として伝える
- 変わらないものと、変えられるものを分ける
- 相手の落ち度として語らない
- 期間の目安を添える(いつごろまでか)
- 最後に、今日からできることを一つだけ渡す
変えられる部分を分けて示す
状況の全部が動かないわけではありません。動かない部分と、本人の行動で変わる部分を分けて示すと、厳しい内容でも手がかりが残ります。
断定を避ける言い方にする
「そうなります」ではなく、「いまの流れが続けば、そうなりやすいと見ています」。この違いは責任の逃げではなく、相談者に動く余地を残すための言い方です。断定されると、人は動く前に諦めます。
期間を添えると耐えやすくなる
「いまは動きにくい時期です」だけでは、いつまで続くのか分かりません。「二か月ほどは動きにくいと見ています」のように目安を添えると、終わりのある状態として受け取れます。
編集部で相談の受け口を扱っていて感じるのは、人が落ち込むのは内容そのものより「どうすればいいか分からないまま終わったとき」だという点です。厳しい情報でも、次の一手が決まっていれば持ち帰れます。順番を変えるだけで受け取られ方が変わるのは、この違いによるものです。
避けたい伝え方

よかれと思ってやっていることが、かえって相手を動けなくすることがあります。
▼ 伝えるときに避けること
- □ 不安を強調して追加の鑑定や物を勧める
- □ 相談者の性格や過去を原因として断定する
- □ 医療や法律に関わる判断を代わりに下す
- □ 「このままでは危ない」と期限を切って迫る
- □ 他人を悪者にして説明を終える
- □ 結論だけ伝えて、次の一手を渡さない
他人を悪者にして終えない
原因を相手方の人物に置くと、その場は納得しやすくなりますが、相談者にできることが残りません。関係の中で本人が動かせる部分に話を戻してください。
期限を切って迫らない
「今動かないと手遅れになります」という言い方は、判断を急がせるための圧力になります。急いだ判断は後悔につながりやすく、その後の信頼も失います。動きやすい時期を伝えることと、期限を切って迫ることは別のものです。
命や健康に関わる内容は扱わない
体調、命に関わる不安、医療の判断。これらは占いで扱う範囲ではありません。その場で医療機関や相談窓口を案内し、鑑定としては踏み込まないでください。
聞かれてから答える形にする

こちらから全部を渡すのではなく、相談者がどこまで知りたいかを確認しながら進めると負担が減ります。
確認しながら進める順番
- 厳しい見え方も含めて伝えてよいかを先に聞く
- 状況の確認を返し、認識をそろえる
- 厳しい部分を、変えられる部分と分けて伝える
- 今日からできることを一つ渡して終える
先に聞いておくと伝えやすい
「良くない見え方も含めてお伝えしてよいですか」と最初に聞いておくと、相談者は身構える準備ができます。こちらも、伝えるかどうかで迷う時間がなくなります。
どこまで知りたいかは人によって違う
結論だけ知りたい人と、背景まで含めて知りたい人がいます。説明の量を一律にすると、前者には長すぎ、後者には足りません。途中で一度、もう少し詳しく聞きたいかを確認してください。
知りたくないと言われたら止める
聞きたくないと言われた場合は、そこで止めて構いません。伝えることが目的ではなく、相談者が動ける状態で帰ることが目的です。
伝えたあとの扱い

厳しい内容を伝えた回ほど、終わり方と記録が重要になります。
決めたことを書いて渡す
その日に決めた一つの行動を、書いて渡してください。厳しい内容を聞いた直後は、話した内容が記憶に残りにくくなります。手元に文字が残っていれば、落ち着いてから読み返せます。
伝えた内容を記録に残す
何をどう伝えたかを残しておかないと、次に来たときに同じ話を繰り返すことになります。厳しい内容を伝えた回ほど、伝えた表現と渡した行動をそのまま書き残してください。
様子が気になる場合の扱いを決めておく
鑑定中に強く落ち込んだ様子があった場合、そのまま終えてよいのか迷います。終わり際に相談窓口を案内する、翌日に短く連絡するなど、自分の中で対応を先に決めておくと、その場で判断せずに済みます。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 悪い結果は伝えないほうがよいのでしょうか。
A. 遠回しにして結論をぼかすと、相談者は何を言われたのか分からないまま帰ります。伝える順番を変え、最後に今日からできることを一つ渡す形にしてください。
Q2. どの順番で伝えればよいですか。
A. 状況の確認、厳しい部分、その状況を作っているもの、今日からできること一つ、の順です。認識をそろえてから結論を置くと、唐突な否定として受け取られません。
Q3. 落ち込ませてしまいそうで言い出せません。
A. 「良くない見え方も含めてお伝えしてよいですか」と最初に聞いておくと、相談者も身構える準備ができます。聞きたくないと言われた場合は、そこで止めて構いません。
Q4. 体調や命に関わる不安を相談されたら。
A. 占いで扱う範囲ではありません。その場で医療機関や相談窓口を案内し、鑑定としては踏み込まないでください。案内できる先を事前に調べて手元に置いておくと、当日に迷いません。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
