得意分野は占術の名前ではなく、扱ってきた悩みの種類で名乗ると伝わります。決め方と書き方を整理します。
何が得意かと聞かれても、使える占術を並べるだけになってしまう。占い師として活動していると、自分の得意分野をどう名乗るかで手が止まる場面が出てきます。選ぶ側が探しているのは占術の名前ではなく、自分の悩みを扱ってもらえるかどうかです。この記事では、得意分野の見つけ方と、伝わる書き方を整理します。
占術で名乗ると届かない理由

占術の名前は、提供する側にとっては明確な区分ですが、選ぶ側にとっては違いが分かりません。
選ぶ側は占術の違いを知らない
どの占術がどんな相談に向くのかは、経験のない人には判断できません。占術名だけを見せられると、選べないまま離れます。
同業と同じ棚に並んでしまう
同じ占術を使う人が並んでいる場所では、占術名は区別になりません。その中で選ばれる理由は、扱ってきた相談の種類や進め方のほうに移ります。
自分の強みも見えにくくなる
占術で名乗っていると、自分でも何が得意なのかを技法の習熟度で考えるようになります。実際に強いのは、数多く受けてきた相談の種類であることが多くあります。
MIKATA編集部で占い師の紹介文を読み比べたところ、占術の名前を並べた紹介と、扱う相談内容を書いた紹介とで受け取れる情報量が大きく違いました。前者は選ぶ側に占術の知識を要求します。後者は、自分の状況と照らして判断できます。同じ実力でも、届き方が変わる書き方の差です。
得意分野を四つの軸で探す
得意分野は、好きな占術からではなく、実績から探すほうが確実です。
| 軸 | 見るところ | 出てくるもの |
|---|---|---|
| 相談の種類 | これまで多く受けた内容 | 扱い慣れた領域 |
| 相談者の状況 | 年代・立場・段階 | 届けたい相手像 |
| 進め方 | 話を聞く型か、方針を出す型か | 選ばれる理由 |
| 結果 | 続けて来てもらえた相談 | 強みが出ている場面 |
受けた相談を数えるところから始める
記憶ではなく、実際の記録を数えてください。多く受けている内容が、そのまま扱い慣れた領域です。自分では意識していない偏りが出てきます。
相談者の状況を一人に絞って書いてみる
年代、立場、どんな段階で来たのか。実際に受けた相談者を一人思い浮かべて、その人の状況を三行で書いてみてください。抽象的な相手像を考えるより、実在した一人から書き出すほうが具体的な言葉が出ます。
進め方も得意分野の一部になる
結論をはっきり出す進め方と、話を聞きながら整理していく進め方では、求める相談者が違います。自分がどちらで評価されてきたかは、選ばれる理由としてそのまま書けます。
続けて来てもらえた相談を見る
一度きりで終わった相談と、経過を見せてもらえた相談を分けると、後者に自分の強みが出ています。続いたということは、その領域で役に立てているという情報です。
悩みの言葉で名乗り直す

見つけた領域を、相談する側が使う言葉に置き換えます。
- 多く受けた相談を三つ書き出す
- その相談を、相談者が最初に言った言葉で書き直す
- 占術の名前を一度すべて外す
- 残った言葉で一行の名乗りを作る
- 占術は補足として後ろに置く
最初に言われた言葉をそのまま使う
「相手の気持ちが知りたい」「今の仕事を続けるか迷っている」。相談者が最初に口にした言葉は、同じ状況の人が探すときにも使う言葉です。整えすぎず、そのまま使ってください。
一行で言い切れるまで削る
三つ書き出した相談を、共通する一行にまとめてみてください。「関係が止まっている時期のご相談を多く受けています」のように、一行で言い切れる形になれば、紹介文でも会話でも同じ言葉が使えます。長い説明が必要な名乗りは、自分でも定着しません。
言葉を整えすぎない
読みやすくしようとして表現を整えると、どの占い師の紹介文にも書いてある文になります。少し不格好でも、実際に聞いた言葉のほうが同じ状況の人には届きます。
占術は消さずに後ろへ置く
占術の情報を求める人もいます。消す必要はなく、先頭から外して補足の位置に移すだけで十分です。順番を変えることが目的です。
編集部で相談の受け口を扱っていて実感するのは、人は解決手段ではなく状態で検索するという点です。「復縁したい」「転職を迷っている」のように、自分の状況を言葉にして探します。手段の名前で名乗ると、その言葉で探している人にしか届きません。
紹介文に入れる項目

名乗りが決まったら、紹介文の情報を揃えます。判断に必要なものが抜けていないか確認してください。
▼ 紹介文に入れる項目
- □ 扱う相談の種類(相談者の言葉で三つ以上)
- □ 扱わない相談と、その場合の案内
- □ 鑑定の進め方(時間、流れ)
- □ 料金
- □ 対面・通話・文字のどれに対応しているか
- □ これまでに多く受けてきた相談の傾向
扱わない相談も書く
受けない内容を明示すると、範囲を分かって活動している人だと伝わります。何でも見ますと書くより、選ぶ側の安心につながります。
進め方を具体的に書く
一回の時間、どんな順番で進むのか、終わり際に何を伝えるのか。初めて申し込む人にとっては、占術の説明よりこちらのほうが判断材料になります。数行で構わないので順に書いてください。
傾向は数字でなくてよい
実績を数で示せない場合でも、「恋愛の相談が多く、特に関係が止まっている時期のご相談を受けています」のように傾向として書けば十分に伝わります。
絞ることへの不安を扱う

得意分野を絞ると、他の相談が来なくなるのではないかという不安が出ます。
絞るかどうかを判断する順番
- いまの相談件数が十分かを確認する
- 足りていないなら、絞って届く範囲を作るほうが先
- 絞ったあとも、他の相談を断る必要はない
- 三か月ごとに、来た相談の内容を見直す
絞っても他の相談は来る
紹介文に書いた内容以外の相談も、実際には申し込まれます。絞るのは名乗りであって、受ける範囲そのものではありません。
複数の名乗りを使い分けない
場所によって違う名乗りを使うと、どれも定着しません。紹介文でも、対面の自己紹介でも、同じ一行を使ってください。繰り返し同じ言葉で名乗ることで、紹介されるときにも同じ言葉が使われます。
絞らないと選ばれない
何でも見ると書かれた紹介文は、誰の状況にも当てはまらないため、選ぶ理由が生まれません。件数が足りていない時期ほど、絞るほうが早く動きます。広げるのは、選ばれる理由ができたあとで構いません。
名乗りを見直す時期

一度決めた名乗りをずっと使い続ける必要はありません。
来た相談の内容とずれてきたら変える
三か月ごとに、実際に来た相談の内容を確認してください。書いている内容と来る相談がずれている場合は、実際に来ているほうへ名乗りを寄せると、紹介文と実態が一致します。
反応の変化を見る
名乗りを変えたあと、問い合わせの内容が変わったかどうかを見てください。件数が同じでも、扱いやすい相談の割合が増えていれば効いています。数だけを指標にすると、この変化を見落とします。
扱いたい領域へ寄せることもできる
いま多く来ている相談ではなく、今後扱いたい領域があるなら、そちらへ名乗りを寄せる選択もあります。ただし実績が薄い領域は、件数が安定してから移すほうが安全です。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 得意分野は占術で名乗ってはいけないのですか。
A. 消す必要はありませんが、先頭から外して補足の位置に移してください。選ぶ側は占術の違いを判断できないため、扱う相談の種類を先に置くほうが届きます。
Q2. 得意分野が自分でも分かりません。
A. これまで受けた相談を記録から数えてください。多く受けている内容が扱い慣れた領域です。さらに、続けて来てもらえた相談を分けて見ると、強みが出ている場面が分かります。
Q3. 絞ると他の相談が来なくなりませんか。
A. 絞るのは名乗りであって、受ける範囲そのものではありません。紹介文に書いた内容以外の相談も実際には申し込まれます。件数が足りない時期ほど絞るほうが早く動きます。
Q4. 名乗りはどのくらいで見直せばよいですか。
A. 三か月ごとに、実際に来た相談の内容と照らしてください。書いている内容と来る相談がずれている場合は、来ているほうへ寄せると紹介文と実態が一致します。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
