同じ失敗が続くのは注意力が足りないからではなく、原因を気持ちの側に置いているからです。原因の絞り方を置きます。
次は気をつけようと決めたはずなのに、また同じところでつまずいている。反省はしているのに結果が変わらない。この記事では、繰り返しが続く仕組みと、原因の絞り方を整理します。
MIKATA編集部に届く相談では、この話題は具体的な失敗の内容としてではなく、また繰り返した自分への嫌悪という形で書かれています。何が起きたかよりどう感じたかが先に書かれています。
繰り返しが続く仕組み

注意力ではなく、原因の置き場所がずれています。
気持ちを原因にしている
気が緩んでいた、集中していなかった。そう結論づけると次にできることが気をつけるだけになります。気をつける量は測れないため同じことが起きます。対策になっていません。
条件を見ていない
編集部の記録では、内容はばらばらでも夕方以降と予定が詰まった日に偏っていました。種類ではなく条件がそろっていました。見る場所がずれていました。
反省で終わってしまう
落ち込むところまでで終わると、手順は何も変わりません。気持ちの処理と対策は別のものです。どちらも必要です。
対策が大きすぎる
全部を見直すと決めると続きません。翌日には元の手順に戻っています。小さいほど残ります。
記録が残っていない
前に何が起きたかを覚えていないと、同じ失敗かどうかも分かりません。毎回初めてのように扱うことになります。一行でも残しておいてください。
一人で抱えている
人に言うと評価が下がると考えると隠します。隠したぶん同じ場面がまた来ます。手も借りられません。
MIKATA編集部に届く相談では、この話題は具体的な失敗の内容としてではなく、また繰り返した自分への嫌悪という形で書かれています。何が起きたかよりどう感じたかが先に書かれています。
そのままにすると起きること
失敗そのものより別の負担が大きくなります。
確認が増えて時間がかかる
不安から何度も見直すようになります。確認の回数は増えても条件が同じなら同じところで抜けます。時間だけが増えます。
新しいことを避ける
また失敗すると思うと、慣れた範囲から出なくなります。できることが広がりません。挑戦の回数が減ります。
自信が下がり続ける
繰り返すたびに自分は駄目だという見方が強くなります。実際には手順の問題であることが多くあります。人の性質ではありません。
報告が遅れる
言いにくくなると報告が遅れます。遅れた分だけ影響が大きくなります。早いほど小さく済みます。
周りの見方が固まる
同じ失敗が続くとそういう人だという見られ方になります。任される仕事も変わります。戻すには時間がかかります。
眠れなくなる
夜に思い出して考え続けると疲れが抜けません。疲れた状態が次の失敗の条件になります。同じところを回り続けます。
編集部で、繰り返した失敗を四週間記録しました。気をつけると決めただけの回と、起きた条件を書き出した回を比べたところ、後者のほうが次に同じ失敗が出た回数が少なくなりました。
原因の絞り方

気持ちではなく、条件を書き出します。
起きた条件を書く
時間帯、その日の予定の量、直前に何をしていたか。編集部の記録でも条件を書き出した回のほうが次に同じ失敗が出た回数が少なくなりました。書く量は一行で足ります。
三回分を並べる
一回では条件が分かりません。同じ失敗の三回分を並べると共通点が見えてきます。二回ではまだ偶然です。
共通点を一つだけ取る
複数見つかっても一つに絞ります。多くを同時に直すと何が効いたか分かりません。一つずつ進めてください。
原因の絞り方
- 起きた条件を書き出す
- 同じ失敗の三回分を並べる
- 共通点を一つだけ取る
- その条件を作らない手を決める
- 二週間続けて回数を見る
条件を作らない手を決める
気をつけるではなく、その条件が起きないようにします。夕方に偏るならその作業を午前に移します。注意ではなく配置を変えます。
二週間続けて数える
効いたかどうかは回数でしか分かりません。二週間同じ手を続けてください。途中で変えないでください。
気持ちは別に置く
落ち込むこと自体は止められません。対策を決める作業とは分けてください。別の日でも構いません。
失敗の型ごとの絞り方

型によって見る条件が変わります。
抜け漏れが多いとき
確認の回数ではなく確認する場所を決めます。手順のどこで見るかを固定してください。場所が決まると回数は要りません。
同じ相手とうまくいかないとき
相手ではなくやり取りの形を見ます。口頭か文字か、時間帯はいつかを書き出してください。形を変えると通ることがあります。
締切に間に合わないとき
作業量ではなく始めた時刻を見ます。始まりが遅いことが原因のことが多くあります。着手の時刻を決めてください。
説明が伝わらないとき
言い方ではなく伝える順番を見ます。結論を先に置いたかどうかで変わります。順番は毎回そろえられます。
忘れ物が多いとき
記憶に頼る場面を減らします。置き場所を決めるほうが早く効きます。見える場所に置いてください。
同じ返事をしてしまうとき
その場の判断ではなく先に決めた基準が無いことが原因です。断る基準を決めておいてください。その場では決められません。
| やり方 | 内容 | 次の回数 |
|---|---|---|
| 気をつけると決める | 注意の量を増やす | 変わりにくい |
| 条件を書き出す | 時間帯や予定量を記録する | 回数が減った |
| 条件を作らない | 作業の時間帯を移す | 手が具体的になる |
続けるための置き方
絞ったあとの扱い方です。
記録を短くする
長く書くと続きません。一行で十分です。続くほうが大事です。
直す数を増やさない
一つ効いてから次に進みます。同時に複数は扱わないでください。一つずつなら検証できます。
人に一つ伝える
この条件で失敗しやすいと近い人に伝えておくと、先に声をかけてもらえます。隠すより減ります。
減った回数を見る
ゼロにはなりません。回数が減っていれば効いています。半分になれば十分です。
責める時間を短くする
落ち込む時間を決めておくと、対策に移りやすくなります。十分で切ってください。
同じ失敗を恥としない
条件が同じなら誰でも繰り返します。人の問題として扱わないでください。条件の問題です。そこを変えます。
▼ 原因を絞るときの確認
- □ 気持ちではなく条件を書いている
- □ 三回分を並べて共通点を探した
- □ 共通点を一つだけに絞っている
- □ その条件を作らない手を決めた
- □ 二週間続けて回数を数えている
それでも変わらないときは

手順を試しても減らない場合があります。
生活に影響が出ているとき
眠れない日が続く、出勤前に体調が崩れる、仕事や家事がまったく進まない。そうした状態が続くときは、手順の工夫だけで抱えず医療機関や相談窓口を使ってください。
量が多すぎるとき
一人で抱えている量がそもそも多い場合は、やり方ではなく配分のほうを見直す段階です。
環境に原因があるとき
手順が決まっていない、教える人がいない。そうした場合は個人の対策では変わりません。
責める言葉が強いとき
繰り返す自分を責める言葉がきついときは、その言葉のほうを先に扱ってください。
窓口を先に調べておく
自治体の相談窓口やオンラインのカウンセリングは、落ち着いている日に調べておくと使いやすくなります。
ゼロにしなくてよい
失敗を無くす必要はありません。回数が減れば十分です。
同じ記録で、失敗が起きた時間帯も書き添えました。内容はばらばらでも、夕方以降と予定が詰まった日に偏っていました。種類ではなく条件がそろっていました。

心の整え方を、無理のない形でお届けしています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 同じ失敗を繰り返してしまうのはなぜですか。
A. 気が緩んでいた、集中していなかったと結論づけると、次にできることが気をつけるだけになります。気をつける量は測れないため同じことが起きます。
Q2. どう書き出せばよいですか。
A. 時間帯、その日の予定の量、直前に何をしていたかを書きます。編集部で四週間記録したところ、条件を書き出した回のほうが次に同じ失敗が出た回数が少なくなりました。
Q3. 共通点はどうやって見つけますか。
A. 一回では条件が分かりません。同じ失敗の三回分を並べると共通点が見えてきます。編集部の記録では内容がばらばらでも、夕方以降と予定が詰まった日に偏っていました。
Q4. 対策は何から始めればよいですか。
A. 共通点を一つだけに絞り、その条件が起きないようにします。夕方に偏るならその作業を午前に移してください。複数を同時に直すと何が効いたか分かりません。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
