実績がないうちに必要なのは発信ではなく、最初の3人と、そこから得る材料です。3件受ければ、書けることが一気に増えます。
実績がないから書けない、書けないから実績ができない。この循環は、順番を変えると抜けられます。
MIKATA編集部が始めたばかりの方の相談を整理すると、止まっているのは発信の技術ではなく、最初の数件を受けていないことでした。受けていないと、扱う範囲も決まりません。書く材料は、実際に受けた相談からしか出てきません。
最初の3人をどう作るか
- 知人に伝える:開業したことを言うだけ(売り込まない)
- 既存の関係から:前職や学びの場のつながり
- 掲載サービスに出す:集客の手間が省ける
- 低額または無料で始める:期間を区切る
その差は、読む人にも伝わります。
具体性は、経験からしか出ません。
学んだ知識だけでは、そこまで書けません。
受けた人の言葉が、いちばん強い材料です。
4番目は期間を必ず区切ってください。「最初の5名まで」「◯月まで」のように終わりを決めておかないと、その金額が定価として扱われます。
戻すときの連絡を想像してから決めてください。その想像が難しいなら、最初から通常価格で始めるほうが楽です。
低くした金額は、あとで自分を縛ります。
上げるときの説明が要るためです。
最初に決めた金額のほうが、扱いは楽になります。
下げるより、上げるほうが難しいためです。
先に計算しておいてください。
| 方法 | 得られるもの | 注意 |
|---|---|---|
| 知人に伝える | 最初の1件 | 相談内容が偏る |
| 掲載サービス | 集客の手間ゼロ | 手数料がかかる |
| 低額で募集 | 件数が早く積める | 期間を区切る |
| 無料で募集 | 申し込みは多い | 比較目的の人も来る |
売り込まなくていい
知人に伝えるのは営業ではありません。「こういうことを始めた」と言うだけで足ります。必要な人がいれば、そこから連絡が来ます。
誘われると断りにくい関係だと、相手にとっても負担になります。伝えるだけにとどめて、判断は相手に残してください。
知人からの1件は、相談内容が偏りがちです。そこだけで扱う範囲を決めないでください。
外部からの申し込みが来てから、範囲が定まります。
知人以外の相談が、本当の傾向を示します。
そこまでは、範囲を広めに残してください。
絞るのは、傾向が見えてからで足ります。
掲載サービスから始める
自分で集客する前に、扱う範囲を書いて出せる場所を使う方法もあります。手数料は引かれますが、集客にかかる時間を買っていると考えると合理的です。
件数が積み上がってから、自分の経路に移せば足ります。
先に自分のサイトを作り込む必要はありません。
件数が動き始めてからで間に合います。
作り込むほど、公開までの期間が伸びます。

受けたあとに残すもの
1件受けるだけで、どんな相談が来るか、何を聞かれるか、どこで自分が動けるかが分かります。この3つが、そのまま発信の材料になります。想像で書いた文章と、実際に受けたあとの文章では具体性が違います。
▼ 1件ごとに記録すること
- □ どんな場面の相談だったか
- □ 相手が使っていた言葉(そのまま)
- □ 何を聞かれたか
- □ 自分が扱えた部分と、扱えなかった部分
- □ 終わったあとに相手が言ったこと
2番目が発信の材料になります。相談する人が実際に使う言葉は、そのまま検索される語でもあります。
専門用語に言い換えると、届かなくなります。
そのまま使うことが、いちばん確実です。
扱えなかった部分も材料
答えられなかった、扱う範囲外だった。その記録が、「何を扱わないか」を決める材料になります。
最初から絞りすぎない
扱う範囲は、受けながら決まっていきます。最初は少し広めに出して、実際に来た相談から絞るほうが現実的です。
最初に決めた範囲を、あとから変えて構いません。
変えることは、方向転換ではなく調整です。
受けながら合わせていく形が自然です。
3件受けたら書けること
▼ 記録から発信へ
- 3件に共通する場面を1つ選ぶ
- その場面で何が起きているかを書く
- 今日試せることを1つ添える
- 扱える範囲と、扱わない範囲を書く
- 申し込みの入口を1行置く
想像で書く必要がなくなります。実際に聞いた言葉で書けるため、同じ状況の人に届きます。
想像で書いた文章は、誰にも刺さりません。
受けた経験が、そのまま強みになります。
件数が少なくても、扱った内容は残ります。
3件では少ないと感じるかもしれませんが、共通点が見えるには十分な数です。
10件を待つ必要はありません。3件で1本書いて、そのあと受けながら足していけば済みます。
待っているあいだに時間が過ぎます。

受け皿を先に作る
- 扱う対象と場面(誰の、どんなとき)
- 扱う範囲と、扱わない範囲
- 1回の時間と料金
- オンラインか対面か
- 申し込み方法と、返信までの目安
この5つが1か所にないと、紹介された人も申し込めません。凝ったサイトは要りません。無料のサービスや掲載先で足ります。
実績を書く欄が埋まらなくても構いません。件数の少なさより、扱う範囲が分からないことのほうが選ばれない理由になります。
「まだ経験が浅いので」と書く必要もありません。扱う範囲を正直に狭く書けば、それが誠実さとして伝わります。
実力以上に見せると、扱えない相談が来て双方が消耗します。
正直に書くほうが、結果として続きます。
集客や発信の整え方についてLINEで配信しています。
価格をどうするか
最初から通常価格でも、低額から始めても構いません。
- 月に受けられる件数の上限を決める
- 必要な月の売上を出す(経費と生活費から)
- 売上 ÷ 件数で、1件あたりの金額を出す
- 低額から始めるなら、期間と人数を区切る
- 期間が終わったら、必ず通常価格に戻す
5番目を実行できるかが分かれ目です。戻せないまま続けると、件数が増えるほど手元に残らない構造になります。
この記事では平均単価を示しません。分野と形式で幅が大きく、検証できる統計を持っていないためです。
経費には、掲載費・通信費・学び直しの費用まで入れてください。
見落とすと、実際の手取りが想定と合わなくなります。

表現で気をつけること
コーチングの発信には守るべき線があります。
- 診断名を用いて相手の状態を断定しない
- 治る・改善するといった効果の保証をしない
- 体験談を成果の証明として使わない
- 医療が必要な状態は、医療機関を案内する
- 特定の個人が識別できる事例を書かない
5番目は最初の数件ほど注意が要ります。件数が少ないと、書いた事例から本人が特定されやすくなります。複数の相談から共通する形だけを取り出してください。
MIKATAでは、相談を受ける方の掲載を扱っています。扱う範囲と形式を明記して掲載できるようにしているのは、実績が少ない段階でも判断材料を出せるようにするためです。
止まっているなら、発信を増やす前に1件受けることを目標にしてください。そこから、書けることが増えます。
1件受ければ、次に何を書くかが決まります。3件受ければ、共通点が見えます。実績は、そうやって積み上がっていきます。
待っていても、材料は増えません。先に受けるほうが早く進みます。完璧な準備を揃えてから始める必要はありません。
学び直しは、受けながらでもできます。実際の相談で出た課題に合わせて学ぶほうが、身につく速度も速くなります。
次の講座を受けてから、と考えるといつまでも始まりません。受けながら整えるほうが確実です。
最初の1件を受けるために必要なのは、対象と範囲と料金が書かれた場所が1つあることだけです。
それ以外は、受けながら整えられます。
始める条件を、自分で上げないでください。


よくある質問(FAQ)
Q1. 実績がないと集客できませんか?
A. 実績より、扱う範囲が書かれているかが選ばれる条件です。まず3件受けて、そこから書く材料を作ってください。
Q2. 最初の1件はどう作りますか?
A. 知人に「こういうことを始めた」と伝えるだけで足ります。売り込む必要はありません。掲載サービスを使う方法もあります。
Q3. 無料や低額で始めてもいいですか?
A. 期間と人数を必ず区切ってください。終わりを決めずに始めると、その金額が定価として扱われます。
Q4. 事例を書いてもいいですか?
A. 件数が少ないと本人が特定されやすくなります。複数の相談から共通する形だけを取り出してください。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
