ブログから相談につながらないのは更新頻度ではなく、読んだ人が「自分のことだ」と判断できる材料が無いためです。書くのは日々の出来事ではなく、判断の手がかりです。
何十本も書いているのに問い合わせが来ない。その状態で本数を増やしても、同じ性質の記事が増えるだけで結果は動きません。
MIKATA編集部が個人の相談業ブログを見ていくと、更新は続いているのに、扱う内容が書かれていない記事が大半でした。「今日は暑かったですね」「セミナーに行きました」。書き手の日常は分かりますが、読んだ人が相談するかどうかを判断する材料にはなりません。
日記が読まれない理由
| 書きがちな内容 | 読んだ人に起きること | 代わりに書くこと |
|---|---|---|
| 今日の出来事 | 書き手を知るが、相談は判断できない | 扱う場面の説明 |
| セミナー参加報告 | 勉強熱心だと伝わる | そこで扱える範囲 |
| 資格取得の報告 | 経歴は分かる | 何ができるようになったか |
| 心が軽くなる言葉 | 共感して終わる | その状況で試せること |
| 自分の体験談 | 距離が近づく | 同じ状態の人への手順 |
だから記事の役割は、売り込みではなく説明です。説明が的確だった相手を、人は覚えています。
左が悪いのではなく、右が無いのが問題です。日常の記事は関係を作りますが、それだけでは相談の判断材料になりません。
日記だけが並ぶブログは、読んだ人に「この人は何を扱うのか」を残しません。結果として、読まれても問い合わせにはつながりません。
書き手の人柄は、判断の2番目
人柄で選ばれるのは、扱う範囲が伝わったあとです。順番が逆だと、親しみは持たれても申し込みには至りません。
両方を書いて構いません。分けておくのが要点です。関係を作る記事と、判断材料になる記事を同じ1本に混ぜると、どちらの役割も薄くなります。
日常の記事は、判断材料の記事が揃ったあとで効いてきます。順番を守れば、どちらも無駄になりません。

何を書くか
ブログに検索から来る人は、相談先を探しているのではなく、自分の状況に名前をつけようとしている段階であることが多い。「上司 話しかけられない 動悸」のような語で来ます。その段階の人に必要なのは案内ではなく、起きていることの説明です。説明が的確なら、次に相談先を探す番になります。
- 場面:どんな状況の人に向けた記事か(1行目で書く)
- 説明:その状況で何が起きているのか
- 手順:今日試せることを1つ
- 範囲:扱えること、扱わないこと
- 次:相談を検討する場合の入口(1行)
4番目を書いているブログは多くありません。「これは扱いません」と書くことが、専門性の表明になります。何でも対応できると見えるより、境界がはっきりしているほうが問い合わせにつながります。
1記事1場面に絞る
「人間関係の悩み」ではなく「上司に相談できないとき」。場面まで絞ると読者は減りますが、残った人は自分の状況として読みます。
絞ることで書ける本数は増えます。「人間関係」で1本書くより、上司・同僚・後輩・取引先で4本書けるからです。
読者の言葉をそのまま使う
相談で実際に使われた言い回しを、記事の見出しに入れてください。「気を使いすぎて疲れる」「顔色をうかがってしまう」。専門的な整理より、本人が使う言葉のほうが検索でも本文でも届きます。
専門用語は、説明のあとに一度だけ添えれば足ります。先に置くと、探している人が自分のことだと気づけません。
検索から見つかる書き方
▼ 記事ごとに確認する項目
- □ タイトルに、探している人が使う言葉が入っている
- □ 1行目で、誰に向けた記事か分かる
- □ 見出しだけ読んでも内容の流れが追える
- □ 扱わない範囲が書かれている
- □ 関連する自分の記事へリンクしている
5番目が抜けやすい。1本ずつ独立していると、1記事読んで離脱する形になります。同じ場面の周辺記事へつなぐと、滞在が伸びます。
なお、専門用語をそのまま使うと検索から外れます。相談する側は診断名ではなく、起きていることを言葉にして探しています。
タイトルは説明より場面
「アダルトチルドレンについて」より「親の顔色をうかがう癖が抜けないとき」。同じ内容でも、後者のほうが探している人に届きます。
見出しも同じです。「原因」「対処法」だけを並べるより、その場面で起きていることを書いたほうが読み進められます。

表現で気をつけること
相談業の発信には、守るべき線があります。
- 診断名を用いて読者の状態を断定しない
- 治る・改善するといった効果の保証をしない
- 体験談を成果の証明として使わない
- 医療が必要な状態は、医療機関を案内する
- 特定の個人が識別できる事例を書かない
5番目は特に注意が要ります。許可を得ていても、細部から本人と分かる形は避けてください。書く場合は複数の相談から共通する形だけを取り出します。
表現が弱くなるぶんは、扱う範囲の具体性で埋めてください。
「必ず良くなります」より「職場の人間関係を、3回で整理します」。後者は保証ではなく、進め方の説明です。読んだ人にとっても具体的です。
扱えないことをはっきり書くと、問い合わせの数は減りますが、合わない相談が減るぶん、申し込みに至る割合は上がります。
問い合わせの数だけを増やしても、合わない相談への対応で時間が減るだけです。
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更新の設計
▼ 続けられる形にする
- 週1本と決めて、書き溜めておく
- 型を3つ作り、順番に回す(場面の説明/試せること/扱う範囲)
- 月1回、どの記事から問い合わせが来たかを見る
- 来ている記事と同じ型を増やす
毎日更新を目標にすると、ほとんどの人が数か月で止まります。更新が止まったブログは、内容が良くても現在稼働しているか分からず、問い合わせの対象から外れます。
本数より、止めないことのほうが効きます。
止まりそうなときは頻度を落としてください。週1本が難しければ月2本でも、更新が続いているほうが判断材料になります。
書けない時期は、既存記事を1本直すだけでも構いません。新規より、読まれている記事を厚くするほうが効くこともあります。
古い記事の情報が変わっていないかを見直すのも、更新として意味があります。
結果の見方
見る順番を決めておくと、直す場所が1つに絞れます。
- 記事は読まれているか(検索から来ているか)
- プロフィールや料金ページに移動しているか
- 問い合わせフォームまで到達しているか
- 問い合わせから申し込みになっているか
減っている段が、直すべき場所です。読まれているのに移動が無いなら、記事の最後に入口が無い。移動はあるのに問い合わせが無いなら、料金と進め方が分からない状態です。
平均値は示しません。分野と規模で幅が大きく、検証できる統計を持っていないためです。他人の数字ではなく、自分の段ごとの落ち方を見てください。
MIKATAでは、相談を受ける方の掲載を扱っています。ブログと合わせて、扱う範囲を明記した掲載先を持っておくと、検索から来た人の受け皿になります。
ブログだけに依存しないことも設計の一部です。検索の順位は自分で決められないため、経路を1つしか持たないと、動かない時期にすべて止まります。
ブログと掲載先の2本立てにしておけば、片方が動かない時期でも問い合わせが途切れにくくなります。
本数を増やす前に、いま出ている記事のどれが読まれているかを一度見てください。そこに同じ型を足すほうが、闇雲に書き続けるより早く動きます。
書く量ではなく、書く中身を変える。この順番だけ守れば、本数が少なくても問い合わせは動きます。


よくある質問(FAQ)
Q1. 毎日更新しないとダメですか?
A. 頻度より、扱う範囲が書かれているかが先です。週1本でも、続いているほうが価値があります。
Q2. 日常のことを書いてはいけませんか?
A. 問題ありません。ただしそれだけだと、読んだ人が相談するかどうかを判断できません。場面の説明と扱う範囲を書く記事を別に用意してください。
Q3. 体験談を書いてもいいですか?
A. 成果の証明として使うのは避けてください。また、細部から本人が識別できる形にしないでください。
Q4. 何記事くらいで問い合わせが来ますか?
A. 本数では決まりません。読まれている・移動している・問い合わせている、のどの段で落ちているかを見て、その段だけを直してください。
監修:MIKATA編集部
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く場合は、医療機関や専門家にご相談ください。
